マチノコト

2014.2.10

【イベントレポート】身近なアクションからまちづくりに参加する−−二枚目の名刺のイベントにマチノコトが登壇しました

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1月25日、NPO法人二枚目の名刺が主催するCommon Room10に、マチノコトの横尾俊成とモリジュンヤが登壇しました。

NPO法人二枚目の名刺とは、社会人が本業以外にも社会的な活動を行ない、本業以外の名刺=二枚目の名刺を持っている、というスタイルを広めるための活動を行っている団体です。主な取り組みとして、社会活動団体に対して、本業で培った能力を活かし、運営面でのサポートや事業戦略などをお手伝いしています。社会人に対する新しい社会との接点をつくり、自己成長や新しい可能性を広げる出会いやつながりの場を通じて、社会全体としての活力となることを目指しています。

「二枚目の名刺は、会社での過剰適応や能動的惰性に自ら裂け目をいれる場であり、社会全体としての「イノベーションの源泉」になる場所です」(二枚目の名刺の松井孝憲さん)

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マチノコトの横尾と、「かやぶきの里プロジェクト」を推進している刈内さんのトーク

定期的に開かれているCommon Roomでは、社会活動を行っている個人や団体の方をお呼びして活動についての紹介やトークセッション、ワークショップなどを開催しながら、毎回設定されたテーマに対する課題を考える取り組みを行っています。

今回のテーマは「コミュニティづくり」。マチノコトの横尾と「かやぶきの里プロジェクト」を企画している刈内一博さんがゲストとして登壇し、話をしました。

横尾は、博報堂在職中から赤坂のグリーンバードの経験をしてきました。その後、グリーンバードでの活動から、自治体の限られた予算をもっと有効活用しようと考えて区議会議員に立候補し、港区議会議員となりました。現在では、政治や行政だけでなく、民間と一緒にまちに関わる取り組みを推進するために、全国各地のまちづくりやコミュニティデザインの取り組みなどを発信するマチノコトを立ち上げました。

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刈内さんは、大手不動産会社に勤めながら、人口比率の変化や少子高齢化社会に対して誰もが幸せなる道とはなにかを模索する活動を行っています。その一つに、産民学官で進める「かやぶきの里プロジェクト」があります。都市部で体験できない豊かな自然とのふれあいを通じて、親子で学べる環境教育などを実践しています。同時に、生活林で占めている里山の荒廃の立て直しを図ろうとしており、地域の方々とも連携しながら新しい都市と農村のあり方に取り組んでいます。

周りの人たちと協働しながら、身近な問題に取り組むことがまちづくりの第一歩

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トークセッションでは、マチノコトのモリが、横尾や刈内さんに質問をしながら、これからのコミュニティのあり方について話をしました。

横尾も刈内さんも、それぞれにさまざまな課題に関心を持つだけでなく、アクションを行っています。取り組みのきっかけについて、横尾は「9.11以降、自分に何かできないかと思い、NPO活動に参加したことが始まりだった」と話します。まずは身近なことに取り組もうと考え、グリーンバードに辿り着いたのです。刈内さんは「大学でも社会の仕組みづくりについて研究していました。将来に向けて、自分に何ができるかを会社にいながら取り組んでいけたら」と話しました。

アクションをしていく際にも、一人ではなく多くの人を巻き込むことが重要だと二人は話します。強いリーダーシップから弱いリーダーシップの変化が起きていると話す横尾と同じく、自分一人で最初からできないからこそ、周りの助けをもとにできる人たちと協働することが大切と、刈内さんも協働することの重要性について話しました。

ともに違ったアプローチから「まちづくり」に取り組む二人。「まちづくり」という仰々しい言葉ではなく、もっと身近な問題や、自分の友人とのつながりを大切にすることから、未来のコミュニティへとつながるのではと二人は話します。

刈内さんは「これからの時代はマインドシフトが求められてきています。会社にいながらでも、イノベーションが起きやすい土壌を作ることで、社会に対して貢献できる仕組みづくりができます。これからの時代を作る文化をどう醸成していくかが重要です」と話し、これからの社会人としての必要な考え方について、参加者に共有しました。横尾も、これからのキーワードは「多様性」と話し、色々な価値観を共有したり理解することから、日々の生活を豊かにする機会ができると話しました。

明日からできるアクションを考える

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ワークショップでは、ゲストの話をもとに参加者それぞれが街に対する課題を共有しました。交通問題や商店街をどのように盛り上げるか、子育て現役世代とこれから育児に関わる世代の交流をどう作るか、政治にどうやって関心を持つか、行政の公共サービスをもっと使うためにはどうすればいいか、社会的な活動に参加する人を増やしたいといった内容が、グループでシェアされました。

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最後は、課題に対して「明日からできる小さなアクション」を、参加者それぞれに考えてもらいました。中には、子育て世代とこれからの子育て世代などの他世帯同居型の一軒家に引っ越し、かつての長屋のような拡大家族を経験しようとしている参加者もいました。

参加者それぞれが、身近にできることを考える機会として、普段忙しい社会人にとってこうした場は貴重なものになるのではないでしょうか。

二枚目の名刺によるサポートプロジェクトがスタート

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最後に、二枚目の名刺プロジェクトとして、マチノコトとともに企画や取り組みに対して一緒になってアイディアを考えるサポートプエジェクトが発足しました。マチノコトをどのように盛り上げていくか、二枚目の名刺の方々とともに、これから数ヶ月一緒になって考えていき、マチノコト、そしてスタンバイとして各自治体とどのように連携していくかを模索していきます。ぜひ、興味ある方や、二枚目の名刺の活動に参加したい方々は、ご連絡ください。

写真協力:二枚目の名刺 杉谷さん

編集部マチノコト

マチノコト編集部

コミュニティデザインやまちづくりをテーマにしたメディアプロジェクト『マチノコト』編集部のアカウントです。

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