マチノコト

2014.3.12

阪神・淡路大震災の教訓を活かすために、復興に必要な知識や情報をまとめた『復興の教科書』がリリース

fukko

2011年3月11日から3年がたちました。復興に向けて行政や団体がさまざまな取り組みを行っています。私たちも、災害の教訓を忘れず、”何かが起こったとき”の備えをしていかなければいけません。

そうしたなか、文部科学省が行っている「都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト」の一つとして、『復興の教科書』というウェブサイトを立ち上げました。

1995年1月17日に発生した『阪神・淡路大震災』の復興プロセスについて実施された『兵庫県生活復興調査』をベースに、災害発生から復興までの10年に及ぶ復興過程を科学的に調査しています。調査内容は、“復興とは何か?”を最初の5年間で定性的に明らかにし、次の5年間をかけて標本調査をもとに定量的に検証したものになっており、阪神・淡路大震災は、日本でも初めてこうした復興に関する調査を大規模に行われた出来事でもあるのです。

同サイトでは、上記の『兵庫県生活復興調査』をもとに、自治体職員やNPO団体、ボランティアなどの災害支援者側が活動をする上で参考になる復興の“知識”や“施策”を、復興に関する歴史などをまとめた【基礎知識】、被災した人の生活を再建するために必要な要素などをまとめた【被災者視点】、行政としていつ、どのような支援をすればいいのかをまとめた【行政視点】の3つの切り口から知ることができます。

復興の取り組みも、フェーズや状況に応じて考え方や取り組みを変えていかなければいけません。そのとき時のフェーズに応じて、ハードの面やソフトの面、時に私たち個人の意識や行動にも変化を及ぼすようになります。

復興に取り組む人だけでなく、行政の方や一個人である私たちそれぞれの視点からサイトを読み解くことで、見えてくるものがあるかもしれません。

江口 晋太朗

Shintaro Eguchi

編集者/ジャーナリスト。TOKYObeta Ltd 代表、マチノコト理事、inVisible理事、日本独立作家同盟理事。著書 『日本のシビックエコノミー』『ICTことば辞典』『パブリックシフト』など。1984年福岡県出身

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