2014.10.2
「街」のことをいかに発信していくか。どの街も頭を悩ませていることではないでしょうか。
外側の目を意識しすぎると内側の人から自分たちの街ではないような印象を持たれてしまい、内側を意識しすぎれば、外側に魅力が伝わらない。なんともバランスが難しいものです。
この課題の解法のひとつとして考えられるのは、外の目を持った人が、内の人に寄り添いながら伝え方を考え、発信することだと思います。
こうした活動を行っているのが街のプロモーションに取り組む「MEARCH」というウェブサイトを見つけました。
「MEARCH」は、街の人達に代わって、街の魅力的な風景やお店を動画とテキストで発信しています。「街の認知を上げたい」「街の魅力を伝えたい」、そんな人たち向けに運営されているサイトです。
中目黒、池尻大橋、原宿、千駄ヶ谷、信濃町といった街が掲載されています。以下は中目黒のことを紹介した映像。
中目黒の映像では駅前の通りを中心に映像が撮影されています。中目黒に住んでいる人やよく足を運ぶ人であれば、どこを撮影しているかはわかりそうです。
「MEARCH」の運営を行っているのは、街やお店のブランディングを行っている「scenica(シーニカ)」という会社。会社としては、「街を根本的に改善していきたい」「お店のブランディングをしたい」「新しいイベントや商品を企画したい」といったニーズに答えるべく事業を行っているんだとか。
彼らが「いかに効果的に街の魅力を伝えられるか?」という問いを持ち続けた結果、辿り着いたのが「街歩きを追体験する動画」だったそうです。テレビ番組でも街歩きの様子を伝えているものは残り続けています。街歩きを映像で追体験するというのは、街の魅力を伝える上で効果的なのかもしれません。
「MEARCH」は現在、Makuakeというクラウドファンディングサイトでプロジェクトを掲載し、資金集めを行っています。主な目的はコンテンツを増やし、認知を広げ、仲間を探す、といったもの。
今回のクラウドファンディングでは「学芸大学」と「三軒茶屋」での撮影を目的とした募集を行っています。リターン品には学芸大学の「FOOD & COMPANY」がセレクトしたフードが設定されています。
その他には街の企業向けに「街の広告」として掲載するリターンなどが用意されています。
街には魅力を再発見し、コンテンツ化するための編集力が必要になってきていると思います。以前本誌でも紹介した東京23区をテーマにしたシティカルチャーガイド誌『TOmag』もそうですが、外の目と内の目を織り交ぜた情報発信が今後増えていくのかもしれませんね。
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