2015.1.20
2011年、渋谷にコワーキングスペース「co-ba」をオープンさせ、コワーキングスペースブームを巻き起こすきっかけとなったツクルバ。
その後、全国にco-baブランドを展開し、数多くの空間をプロデュースしてきたツクルバが、新しくサービスをリリースしました。本日リリースされたのは、中古物件のオンラインマーケットプレイス「cowcamo(カウカモ)」。
cowcamoが取り扱うのは”物語”のある中古物件。その物件が持つ物語にフォーカスしているという点では、「R-STORE」や「東京R不動産」など、物件のスペック以外の情報も記載して紹介する物件情報サイトはこれまでにもありました。
ただ、これまでに中古物件の売買のみを取り扱い、その価値を伝えることに注力したマーケットプレイスはあまりありませんでした。「cowcamo」は、中古物件に特化し、中古物件であるがゆえに持つその物件だけの物語とセットで物件を紹介していきます。
ツクルバ共同代表の中村真広さんは、
「これまでの不動産売買は、スペックで語りすぎなのでは、という印象がありました。もっとウェットな、ストーリーめいたものもちゃんと発掘していける丁寧なメディアをやりたい、そう考えて「cowcamo」を立ち上げました」
「cowcamo」では、その中古物件を手がけた人が、どんな人に住んで欲しくて作ったのか。そんな人の想いにもフォーカスするような「日本仕事百貨」に似た側面も持ち合わせたメディアを目指しているそうです。
国土交通省の発表によれば、平成20年時点における全住宅流通量に占める中古住宅の流通シェアは約13.5%であり、欧米諸国と比べると6分の1程度のシェアとなっています。
日本では新築物件が進められてきた背景がありますが、近年では空き家問題などもあることから、中古物件市場の拡大が求められています。「cowcamo」はこうした時代の流れにも答えているといえます。
中村さんは
「中古物件は新築物件と異なり、一つ一つの物件を理解してセールスしなくてはいけないため、売ることが難しいんです」
とコメント。「cowcamo」で一つ一つの物件の物語を伝えていくことは、中古物件を販売する上での課題のクリアにもつながります。
リリースのタイミングではまだ掲載されていませんが、今後は中古物件の売買について紹介するようなコラムのような記事も掲載していくそうです。
「名前の通り、「買うかもしれない」人にも見てほしい。「cowcamo」には啓蒙の側面もあります。物件や記事が読まれることで、中古物件に対するリテラシーを上げることで、中古物件の流通促進に貢献できれば」
とツクルバ共同創業者の村上浩輝さんもは語っています。もしかすると、「家を買う」ということに抵抗を抱く人もいるかもしれません。ただ、「この場所に住むんだ」と決めて、ある程度の年数を住むのであれば、賃貸ではなく購入することも検討に入るはず。
「家は3回作らないと家造りのプロにはなれない、なんて話を聞いたことがあります。賃貸でフットワーク軽く住むのも良いですが、どこかに腰を据えて10年スパンくらいで住んでみる。そんな選択もありなのではないかと思います」
物件を購入することへの抵抗感も、物件を売買することへのリテラシーが高くないことによる部分も大きいのではとツクルバは考えているそうです。「cowcamo」を通じて情報が発信されることで、啓蒙や人々のリテラシーの向上にもつながるかもしれません。
「cowcamo」は、月に10数本の記事を配信していく予定だそうです。中古物件を買うかもしれない、そんなことを考えている方は、チェックしてみてはいかがでしょうか?
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