マチノコト

2015.1.13

「FixMyStreet Japan」を活用した「マイコミおおさか」が、大阪市内全域に広げて実証実験を再スタート

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2014年4月に、スマートフォンを使って落書きや不法投棄などの地域の改善すべき様子を位置情報付きで写真を撮ってアップロードする「マイコミおおさか」の実証実験についてご紹介しました。

シビックテックの代表的なツールである「FixMyStreet Japan」を活用した同取り組みが、これまでの大阪市内8区から市内全域に拡張して試験運用を1月19日からスタートします。

2014年から7月まで市内の一部で試験運用を行っていましたが、その実証実験の検証結果を踏まえて、市民方々や行政とのコミュニケーションを促進につながる取り組みを、今後も進めていくために、今回の市内全域での実施となりました。

FixMyStreetJapan

大阪市のウェブサイトには、前回の4月から7月までのトライアル期間を通じた検証結果の概要がまとめられています。

資料によると、トライアル期間中には165件の投稿があったが、十分な投稿数とは言えなかったこと、地域の課題や行政の対応が可視化、共有化されることに対する意義があったという行政側自体の気づき、地域活動に関わりが薄かった人が行政の活動に対して関心を高めるツールとなる可能性があるという市民と行政とのコミュニケーションのきっかけという成果があったとのこと、今後は、同サイトだけではなく、サイト内の情報整理やよりサービスを使いやすくするための改善などや市民に対する情報発信を行いながら、広く多くの人たちに使ってもらうための取り組みを行っていくことなどが掲げられています。他にも、レポートがまとめられていますので、お時間ある人は読んでみるといいかもしれません。

行政としても、市民と対話をしながら行政の取り組みを行っていくというこれまでとは違った体制や運用方法にしていこうと模索しており、日本におけるオープンガバメント(開かれた政府)に対する動きがじょじょに起き始めていることを実感します。

大阪だけではなく、全国の自治体でもFixmyStreet Japanを活用したりしながら、新しい市民とのコミュニケーションを促進する動きが今後起きてくることを期待します。

江口 晋太朗

Shintaro Eguchi

編集者/ジャーナリスト。TOKYObeta Ltd 代表、マチノコト理事、inVisible理事、日本独立作家同盟理事。著書 『日本のシビックエコノミー』『ICTことば辞典』『パブリックシフト』など。1984年福岡県出身

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