2016.1.18
2016年が始まり、数週間が経ちました。
新たなスタートに成功した方もいれば、スタートダッシュにつまづいてしまった方もいるかもしれません。
「うさぎ」な人も、「かめ」な人も、みんなで集まって、1日中語り合いながら、2016年の歩み方を再確認できるイベントが京都で行われます。
「若者から京都の未来を創る」ことを目的に、全国から京都に想いのある35歳以下の若者が一同に介し、24時間徹底的に語り合う「京都わかもん会議」です。
京都に対してどんなイメージを持っているでしょうか。
京都は、伝統的な寺社仏閣が代表する「古都のまち」、川や里が残り、美しい日本の原風景が残る「森のまち」、大陸文化を古都に伝え続ける「海のまち」と、多くの人を引き寄せる多種多様な「明るい」顔を持っています。
華々しく見える京都ですが、現代の日本を取り巻く伝統産業の衰退や過疎高齢、限界集落、廃村といった課題も抱えています。
突きつけられた問題に対して、私たちはどう向かっていけば良いのか。かつて日本の中心であった京都から先行事例を発信するべく、去年キックオフしたのが「京都わかもん会議」でした。
去年の2月に30歳以下40人のわかもんが、京都の未来をつくる24時間として行われた「第1回京都わかもん会議」。
「小布施若者会議」の大宮透さんの基調講演や、NPO法人「D×P」の今井紀明さんによるトーク、京都市長である門川大作氏が登場し、日中高め合った熱量をもともとに、夜な夜な参加者が語り続けた「ナイトセッション」など、密度の濃いコンテンツが用意されました。
生まれた関係性は、日本各地に波及。昨年12月に岐阜で行われた「岐阜アラサー会議」のアイデアも、「第1回京都わかもん会議」から誕生しています。
年1回周期のペースで行われている「京都わかもん会議」ですが、参加者のモチベーションを維持し、新たな関わり手を増やすスピンオフ企画も、この1年の間に多く行われてきました。
「若者×地域」をキーワードに、毎回テーマを変えながらゲストを招いて、地域の若者が交流する場を作り出す「京都わかもんナイト」。以前、マチノコトでも取り上げさせていただきました。
そのほかにも少人数スキルシェアイベント「ワカモンラボ」、これらのイベントを発信する「ワカモン.リンク」など、新たな関わり手を増やすスピンオフ企画が行われています。
これらの企画を主体となって推し進めてきたのが、「京都わかもん会議」の発起人であり、株式会社「基地計画」で代表取締役を務める滋野正道さんです。
「京都わかもん会議」の発起人である滋野正道さん。今年は事務局長として運営に携わっています。
2回目の開催となる「京都わかもん会議」に、どのような想いを持っているのでしょうか。
―去年と今年の「京都わかもん会議」の違いを教えてください。
滋野さん:「大きく違うのは年齢制限と人数規模です。去年は、30歳、40人というところで線引きを行いましたが、今年は35歳、100人まで広げました。
日中仕事がある社会人でも参加しやすいように、21時から参加できる枠も、新たに設けてあります。」
―「京都わかもん会議2016」をどういった場にしたいですか?
滋野さん:「去年は全国各地から人が集まり、京都という土地、単語の持つブランドを感じると同時に、京都北部の方からも参加してくれる人がいて、京都市内だけでなく、京都全体のことを考える空気感が生まれていました。
最近の若者会議の打ち出し方を見ると、熱さや、アクションが求められるように思うのですが、『京都わかもん会議』は、居酒屋で偶然相席になった人と話すようなしっぽり感のある場を生み出せたらと思います。
語り合いたいテーマを持っている人たちが集まっているからこそ、具体的なプランを生み出すというよりは、発見や気づきを得るなかで、そこから緩やかなアクションが生まれてくれたら嬉しいですね。」
―「京都わかもん会議2016」では、実行委員長の役職を山田真宙さんに託されましたが、どのような想いを込めて託されたのでしょうか。
滋野さん:「今回の『京都わかもん会議』は、35歳までの人が参加できるのですが、だいたい参加者の年齢層としては20歳の幅があるなと。
僕は20~30歳の人に向けてアプローチしたいと思ったときに、現代表の山田が繋がりを深めていきたいという話をしていて、大学生にとっては彼の方が身近な存在だなと思い、『代表をやらないか』と声をかけて、託しました。
『京都わかもん会議』でいえば、僕が『京都』の部分で京都観を参加者に投げかけて、山田が『わかもん』の部分で、身近な存在として若者観を投げかけることで、上手く京都と若者を繋ぎ合わせていくことが出来るのではないかと思っています。」
―「京都わかもん会議2016」、どういった方に参加してほしいですか?
滋野さん:「何もしていないという人ではなく、何かをやっているし、組織にも属してるんだけど、やれないというジレンマにもがいてる人たちに来てほしいですね。
実行委員長の山田は、そんな人たちを『クスブリスト』という言葉で表現していますが、彼らがしっぽりとした空気感のなかでもう1度前を向いて、いつかくすぶりに火が灯るような場になればと思います。」
山梨県出身で、大学1年生の山田真宙さん。「京都わかもん会議」に関わるのは今回が初めてでありながら、実行委員長として運営に携わっています。
高校時代からさまざまなイベントに参加し、大学入学を機に京都に移った山田さんですが、「行動したい想いはあるが実現できない」ジレンマに、入学当初陥ったそうです。
―「京都わかもん会議」に関わろうと思った理由はなんですか?
山田さん:「高校3年生のときに『京都わかもん会議』のような場に参加者として関わったことがあって、高校生で参加したのは僕を含めて数人しかいなかったのですが、素直に受け入れてもらって、楽しかったんですよね。
そこから、いろいろなイベントに参加するようになり、その後京都に来たんですが、つても情報源もなかったので、4月から10月までそういったイベントに参加することが出来なかったんです。
高校のときは、いろんなイベントに関わることが出来たのに、今は大学とバイトの単調な生活の繰り返ししかない。そんなくすぶった状態のときに、山梨の知り合いが、京都の人を紹介してくれて、そこから『京都わかもん会議」の存在を知りました。
―実行委員ではなく、どうして実行委員長になろうと?
山田さん:「実行委員になったらもう少しいろんなことを知れるかな、面白そうだなと考えて携わり始めたのですが、滋野さんが『実行委員長やってみる?』って聞いてくれて。
理由もなく、直感で『やります。』と言ったのがきっかけです。
どうしてあのとき言葉に出来たのか、まだ形には出来ていなくて、後付けにはなりますが模索している最中ですね。」
―「京都わかもん会議2016」、どういった方に参加してほしいですか?
山田さん:「『想いはあるが、行動に移せていない』、あるいは『何かをしているが、どうすれば状況が良くなるか抜け出し方が分からない』というような、もがきや歯がゆさ、ジレンマを持った人たちに来てほしいです。
そんな人たちが集まって、関係性を紡いで、緩い枠組のなかで夜な夜な飯でも食いながら、ジレンマから抜け出して、2016年新たなスタートラインに立てる、そんな場を作っていければと思います。」
「1日集まって語り合っただけで何が生まれるのか」、「所詮は口だけではないのか」と考える方もいるかもしれません。
私は、「京都わかもん会議」と異なるのですが、4日間奈良で、「京都わかもん会議」のように、いろんなスピーカーの話を聞いて、参加者と価値観を共有するイベントに参加したことがあります。
その場の出会いやお話は、ライターとしての活動や対話の場づくりといった機会をつくるきっかけに繋がり、1つの機会からたくさんの未来が生まれたように思います。
「京都わかもん会議」も、奈良のイベントと同様、偶然出会った「わかもん」たちが価値観を共有し、新たな発想を息吹かせる機会となるのではないでしょうか。
2015年までの想いや経験をもとに、2016年の歩み方を新たに京都で築かれた関係性のなかから紡いでいく。2月6日から7日の24時間は、京都だけでなく、あなた自身の未来を考える時間になりそうです。
2月6日(土)、7日(日)に開かれる「京都わかもん会議2016」は、現在参加者を募集中。続々と、参加申し込みが届いているようです。
募集締め切りは、1月24日(日)までとなっています。申し込みはこちらから。
2016年、そして今後を歩んでいく上で、大きな転機となるこの機会、参加してみてはいかがでしょうか。
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