2014.3.7
日本中に点在する、作家をテーマにした文学館。その多くが、来場者数の先細りに悩み、横浜・港の見える丘公園に佇む、大佛次郎記念館も同じ状況に陥っていました。立地も建物も魅力的。ですが、作家・大佛次郎を知る人は減り、現代の人々との間には溝が。
なんとかしなくてはならないものの、記念館のスタッフは少なく予算も限られるため、お金をかけたPRや、大掛かりなイベントをする余裕はない状態。それをなんとか解決する、という課題に取り組んだのが「ヨコハマ ハコ入りムスメ プロジェクト」に集まった、14名の女子大生たちです。
彼女たちは「社会課題の解決を通して女子大生のリーダーシップを育む」活動を行っているNPO法人ハナラボのインターンとして、大佛次郎記念館の活性化に取り組みました。
彼女たちに与えられたのは、「一時的ではなく、継続的な活性につながるアイデアを考えてください。」という課題。アイデアの条件は以下の3つでした。
2013年、5月22日〜6月30日の1か月半、学生たちはヒアリングやフィールドワークを通して記念館の課題や魅力を発見し、上記のお題を解決するための4つのアイデアを生み出しました。
生み出された4つのアイデアたちは現在、大佛次郎記念館にて実行中とのこと。
カメラで撮ることを通して、普段なんとなく見ていた横浜の街を見つめなおそう!! という企画「レンズで見つめるMyTown」。大佛次郎記念館を横浜初の縁結びスポットにしよう!」と考えだされた縁結びツール「マリコン〜ねこの幸せ立会人〜」。小中学生向けの記者体験講座「ねこ記者クラブ」。
現代にも通じる大佛スピリットをより多くの人に伝え、自分の生き方に迷っている人が行動を起こすきっかけになるような考える場、自分の考えを人に伝えられるようになる場を提供することを目的とする講座「次郎学」。
などなど、数々のアイデアが実施されています。次から次へといろんなアイデアが実行されていく場は、次第に活気づいていきそうですね。
記念館の課題や魅力を、ヒアリングやフィールドワークを通じて発見し、その解決のためのアイデアを考える一連のプロセスは、参加した学生にとっても大きな実りとなったようです。
ハナラボでは、今年も地域活性化に取り組むインターン生を募集中。2014年春には、3月25日〜29日にアイデア発想ワークショップを行い、その後半年間でアイデアを実行するそうです。
応募の〆切は3月10日。地域活性化に関心のある人はぜひこちらからチェックしてみてください!以下はワークショップの概要とハナラボ代表の角さんからのコメントです。
◯アイデア発想ワークショップ
1日目:オリエンテーション・デザイン思考ワークショップ
2日目:知る・調べる
3日目:発見する・発想する
4日目:カタチにする
5日目:伝える
実施期間:3月25日(火)〜29日(土)
定員 :15名
参加費 :無料
締切 :(第2次締切)3月10日 (第3次締切)3月20日
ハナラボ代表角さん:横浜市役所、横浜市芸術文化振興財団をはじめ、さまざまな立場の大人たちとコミュニケーションしながら、自らのアイデアを実行するチャンスです。何かしてみたいけど何をしていいかわからない、そんなモヤモヤを抱えた学生さんにも、ぜひ挑戦してもらいたいなあと思っています!
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