2014.5.19
朝日新聞社が、ファッションやデザイン、食などの専門家を養成する教育機関を運営するバンタンと連携した実験を始めることを発表しました。朝日新聞社が首都圏に持つ一部不動産の情報を提供し、バンタンの学生に授業の中で、地域活性化につながるカフェなどの事業計画づくりをしてもらうというもの。
今回の実験的な取り組みは、朝日新聞社で新事業開発を担うメディアラボの呼びかけで実現しました。“食”の分野に特化した人材の育成を行うレコールバンタンの学生が、朝日新聞の不動産資産の有効活用という課題に取り組みます。
レコールバンタンでの授業内において学生に対し、東京、神奈川、埼玉の私鉄沿線などに朝日新聞社が保有する不動産5件の情報を提供。「食のデザインスクール」と呼ばれる学校で、店舗デザインやメニュー開発を学ぶ生徒が、半年ほどかけて周辺地域の現地調査などをして地域を活性化させるアイデアを含む事業計画を立案するそうです。
半年たち、提出された事業計画は、カフェ経営の専門家も加わる委員会で審査されます。その審査で「優秀」と認められれば、11月にバンタンの主催で開かれる「Food
Design Collection 2014」で発表することになる予定。「事業性が高い」と判断されたアイデアであれば、その後実現に向けた調査に入るそうです。
朝日新聞社はこの取組について、新しい事業計画づくりに、10~20代のカフェ経営志望者のアイデアを取り込むことに対する実験と位置付けているんだとか。
従来のビジネスプランコンテストに近い印象も受けますが、良い事業案であれば実現すると、と事前に伝えているところが少しだけ異なります。ただ、不動産の有効活用、若い視点の取り入れ、取り組みプロセスの可視化などの点からは評価できる動きなのではないでしょうか。
このように不動産などの資産を保持しているところと、アイデアを持っている人々がつながっていくと、これまでにはなかった価値が街に誕生していくかもしれませんね。
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