2014.6.23
まだ春が訪れる少し前、肌寒さが残る季節の3月中旬。私は島根県の南西に位置する町「津和野町」を訪れました。山間の小さな盆地にあるこの町は「小京都」の代表格として知られ、山口県との県境近くでもあり、萩からの観光客も足を運ぶ場所。
私がこの町を訪れたのはここで開催される、あるイベントの取材のため。そのイベントの名前は「津和野みらいフェスタ2014」。3月15日に開催されるこのイベントを見るため、この地を初めて訪れました。
このイベントについて紹介する前に、この町で活動している団体の紹介をしなくてはならないでしょう。この町では東京から20代前半の若者たちが中心に来ており、様々なプロジェクトを実施しています。
彼らをこの土地に送り込んでいるのは「FoundingBase」という団体。元々は「Innovation for Japan」という大学生が「町長付」で活性化に取り組むプログラムとして行われていた活動です。
greenz.jpで取材したことがあったため、FoundingBaseから声がかかり、このイベントに来ることになったのです。このとき、私を強く引きつけたのは、FoundingBase共同代表の林 賢司さんによる言葉。
林「津和野に暮らす人たちにも、もっと町の未来に前向きになってもらいたい。もっとこの町でワクワクすることができることを感じてもらいたい。だからこのイベントをやることにしたんだ」
若者たちがプロジェクトを実施するに留まらず、町の人たちの心に火を灯すべく町民のためにイベントを開催する。津和野という町は、いまどのような状況になっているのだろうか。林さんの言葉を聞いて、それを自分の目で確かめたくなりました。
「津和野みらいフェスタ2014」の当日、会場に向かう道の途中でマルシェに出会いました。津和野では農業も盛んに行われており、採れた野菜を生産者の想いと一緒に届けようという場所だそうです。
テントや商品の紹介をしているラベルなどもカワイイものが多く、ついつい目を奪われてしまいます。
津和野の郷土料理「酒蔵鍋」が食べられるスペースも。
この前日には農家さんたちが集まって定期的に行われているという勉強会にもお邪魔させてもらいました。良いものを作り、そして買ってもらう。文字にしてしまうととてもシンプルなことですが、それぞれの行為に対する熱意が感じられました。
さて、ちょっと寄り道してしまいましたが、本番はこちら。
町民向けのイベントだけあって、広々とした会場。体育館のような場所だったので、懐かしさも感じました。
壁に貼ってある新聞を覗いてみると、いろんなことが書かれてあります。よくよく見てみると、日付が2029年3月15日とイベントの開催日から15年後の日付に。新聞の中には思わずワクワクしてしまいそうな町の出来事が掲載されていました。
イベントがスタートすると、下森博之町長からの挨拶や、林さんからの挨拶。
地元のよさこいグループ「つわの風雅蒼淙(そうそう)」による公演が行われた後、ゲストスピーカーを交えてのトークセッションが行われました。
町づくりを実践する地元団体やNPO法人、Uターンしてきた人、高校魅力化コーディネーターという仕事をしている方や、役場職員の方など、色々な立場から町に関わっている方が登壇し、町の将来像について意見を交わしました。
午後からは「津和野みらい体験会」という題名で、町の隠れた魅力を紹介するガイド付きの町歩きや、名人に竹細工づくりをならうワークショップ、津和野高校の生徒と大人が語り合う「大人のカタリ場」といったイベントが開催されました。
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この他、全体でのワークショップも実施。「津和野でどんな活動や取組があったら、あなたは、ワクワクしますか?」という問いで、アイデアを出し合い、共有が行われました。最後には、「津和野で自分がやってみたいこと」を大きくA4用紙に書いてもらい、フェスタの閉会式で、スライドショーになって参加者の方々で鑑賞し、会は終了となりました。
こうしたイベントを開催した「FoundingBase」。外からの若者たちを受け入れている町の人々は、彼らの存在をどのように考えているのでしょうか。
FoundingBaseの活動について町長と観光協会長の小林智太郎さんからコメントをいただきました。
Q:取り組みがスタートしたきっかけは?
下森町長「職が地元にないので、就職を控えた若者たちは外の都市へと出て行ってしまいます。これからの津和野を良くしていきたいという若者が減っていってしまうんです。このままではいけない、色々なアイデアや発想を取り入れなければ、と。これまで津和野に縁がなかった人が、この地を訪れ、発想や知恵、行動力を提供してくれる仕組みがあるのであれば、それはぜひ取り入れたいと思いました。私たちの思いと、FoundingBaseの思いが合致していました。
Q:最初からスムーズに活動はスタートできたのでしょうか?
下森町長「町民の方も受け入れてくれたことも喜ばしいことですが、最初に来てくれたFoundingBaseの方々が町を知ろうとしてくれたことが非常に良かったですね。そこから交流が生まれ、関係が築かれていきました。最初は心配していたこともあったのですが、それも段々と減ってきていて、固定観念があるようではいけないと、あまり口を出さずに応援していく方向にしたいと思っています。
行政が何か新しいことを始めようとすると、住民の方からの目は厳しくなります。そこを若い人たちが挑戦しようとすると、住民の方の目もおおらかになる。そのあたりの役割分担が重要ですね。最近では私の気づかないところで、いつのまにか新しい動きが始まっていたりしますね。」
Q:FoundingBaseの若者たちに期待することは?
下森町長「こうした活動を実践することが、全国への若い人への情報発信になります。活動を見た人に津和野のことを知ってもらえたら、やっている意義がさらに出てきます。いまのような形のものを、ひとつひとつやってもらいたい、そう思います。」
Q:津和野町の現状はどのようにお考えですか?
小林観光会長「津和野町はいろんな資源がある町です。ただ、それがいまは外のニーズと噛み合っていません。今のままでもいい町なのですが、それをこれからどういう形に磨き上げていくか、それをどうマチの住人と共有していくか。それが重要だと考えています。」
Q:FoundingBaseの活動はどのように見ていますか?
小林観光会長「今は、町に来た大学生の人々が住民の問題意識を掘り起こしてくれていると思っています。町の人たちもそれを利用しないといけないと思っています。彼らは自分たちができないことをやろうとしてくれている。
何かを「やりたい!」といった若者たちを、頭ごなしに否定するのではなく、言い方は悪いですがもっとうまく自分たちがやりたい方向にもっていけばいいだけ。大学生のみんながやりたいこ
とを実現できる環境を作りながら、自分たちのやりたいことも実現していければ。」
Q:若者が来て町に変化はありましたか?
小林観光会長「以前は町中を若い人間が歩くことがなかったんですよ。町民でも若い人は少ないですし、訪れる人も少なかった。若い人がいるだけで刺激はあるはずだと思いますね。
またFoundingBaseの人々は人間的にスキル、モチベーションが高い人が多く、飛び込んでいける人間が多い。彼らが津和野の人間を引き寄せ、マッチングしてくれています。他の町民が持つスキルの可視化をしてくれてたりしますね。」
FoundingBaseの人たちが津和野町で活動してきたことは少しずつ積み重なり、町へ影響を及ぼしているようです。彼らがエネルギーを注入し、町の人と人をつなぐ媒介としても機能しています。
何より、彼らは津和野という町に想いを持って取り組んでおり、それに惹かれてまた外から人がこの町を訪れるようになっています。今回訪れている私もそんな人間の1人。
彼らが触媒となって、今後の津和野町をどのような町にしていくのか。この町の行く末がとても楽しみになりました。
FoundingBaseの活動が気になった方は、こちらからコンタクトをとってみてください。
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