マチノコト

2015.5.1

奄美諸島の“島民テクノロジー”−−島で起きることがわかる、イベントカレンダー「さばくる」

田舎や離島の情報は、少ない。これはどの地域にも言えることかもしれません。知りたい情報にアクセスできないというのは、気になる地域に行くのを躊躇する原因にもなりますよね。

奄美に関する島内外イベントを、一目でわかるように

奄美郡島の情報発信をする「しーま」では、その情報不足がちな島の問題にWebを駆使しながら取り組んでいます。

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その一環で、島々の動きがわかるイベント情報共有サイト「さばくる」をリリースしました。

「さばくる」は、奄美の言葉で「世話をする、実行する」という意味があるそうな。奄美諸島の関連イベントのまとめカレンダーを、サイト内で提供します。

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島民、奄美出身者といっしょにカレンダー作り

サイトは、参加型となっており、ユーザー自身がカレンダーを埋めることができます。登録も簡単で、フォーマット通りにイベント情報を打ち込むだけ。使いやすさも考慮されているよう。

以下のようなガイドラインを用意されているので、投稿者も安心。「奄美」というキーワードがあれば、島外であっても情報掲載OK。

・ 奄美群島関連のイベント
・ 奄美群島出身者(2 世・3 世出身者含む)が出演、もしくは主催するイベント
・ 奄美群島に関する映画・テレビ・ラジオなどの情報

海開き(大浜海浜公園)」「【名瀬】お魚まつり」のような、島ならではの行事だけでなく、「笠利・龍郷」「与論島」「瀬戸内・加計呂麻島」のような地域別でチェックできるのはうれしいですね。

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行きやすくなったからこそ、情報発信がますます重要に

LCC開通で、以前よりも奄美諸島に行きやすくなったからこそ、このような情報発信が現地に足を運ぶきっかけに。

また島外の人だけでなく、島民も隣島の動きを知ることで、お互いに切磋琢磨したり、ときには連携にも繋がるはずです。

しーまは「さばくる」以外にも、「ブログ部」、島暮らしする女性向けメディア「Amammy」を運営しています。島内の情報発信者のフォローをしつつ、自前のWebプラットフォームを持つ、離島のロールモデルとなりそうです。

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ちなみに、僕の出身は伊平屋島(沖縄)なのですが、沖縄離島全体で見ても、こういったWebでキャッチできる情報は、まだまだ少ないように感じます。

離島経済新聞」のような、全国の離島情報を扱うサイトとは別にこのような地元発の情報が増えれば、よりタイムリーな情報も流れ、地域データが蓄積されます。それによって、人が流動していく仕組みもできるのではないでしょうか。

シビックテック(市民テクノロジー)について、マチノコトではこれまでも多く取り上げてきましたが、“島民テクノロジー”が発達することで、新たな地域の魅力を知るチャンスが増えそうですよね。

リアルにその地域を訪れるため、ネットの情報を充実させる。そんなオープンデータの流れが、国内の端から端まで拡がることに期待です。

 

大見謝将伍

大見謝 将伍

プランナー。 1988年生まれ。伊平屋島(沖縄)出身。東京-沖縄の2拠点で、カクテル - 場 − メディアづくりを軸とした、つたえる-つなぐ-まぜるための活動を「coqktail」でやってます。 「おきなわ移住計画」代表 -「水上家」管理人 - 「京都移住計画」広報、「焦点街」編集長など。自由研究テーマは、移住 - 民間伝承 - はたらき方 - 商店街です。

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