マチノコト

2015.6.16

奄美・加計呂麻島にゲストハウス「Kamudy」が誕生! ーー 移住は「地域との結婚」という発想から

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「限界集落」という言葉を、一度は聞いたことあるかもしれません。では、実際にそういった地域に足を運んだことがある方はどのくらいいるでしょうか? ちなみに限界集落とは、“人口の50%以上が65歳以上の高齢者で、社会的共同生活の維持が困難になっている集落”のことを指します。

次の地域の担い手となる若者がいない、そもそも人口が少ない、というのは日本各地においても大きな課題です。そのため、限界集落とまではいかずとも、過疎化や若者不足の問題を抱える地域では、地域おこし協力隊のような制度を活用したり、「いなかパイプ」や「にいがたイナカレッジ」のような団体と連携して、仕事を通じての移住を促進する動きが生まれたりしています。

そんな中、特に限界集落が多いとされる離島で、宿泊を通じて移住を増やそうと試みる動きがあります。その島とは、奄美諸島にある加計呂麻島(かけろまじま)。ゲストハウス運営で、島が抱える2つの課題に取り組むため、現在プロジェクトが動いています。

観光と暮らしに寄り添うゲストハウス「Kamudy」

鹿児島県にある奄美大島の南端にあり、海の青と森の緑に包まれた加計呂麻島には、海岸線沿いに30の集落が点在しています。人口は約1300人程。LCCの就航によって交通の便も改善され、島に訪れる人も増えつつある離島です。

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島に訪れる人が増えつつも、気軽に若い人たちが安く泊まれる滞在先がありません。宿泊せずに日帰りとなってしまっては、交流する機会が減ってしまい、なかなか島の魅力も伝わりにくい。

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そうした宿泊における課題を解決するため、「無いなら、つくろう」とゲストハウス・プロジェクトが始動。その設営先となったのが、嘉入(かにゅう)集落という地域でした。

過去には150世帯以上もあった嘉入集落ですが、現在は9世帯14人が暮らすほどの場所。そのほとんどが高齢者の独居世帯だそうで、数年後の集落存続が危ういことはその数字が物語っています。そこで、地域の人口問題と宿泊問題のふたつの解決策が重なり生まれたゲストハウスが、「Kamudy」です。

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嘉入集落のシンボルとなっている巨大な一枚岩「亀石(島の人の発音でカムディ)」から名前が付いたそうです。

ゲストハウスで島の住人へ恩返し

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ゲストハウス・プロジェクトの立案者でKamudyのオーナーの青木薫さん。肖像画の受注制作をナリワイとし、加計呂麻島に移住して4年目。ご自身が移住するきっかけとなったのは、暮らしに対する価値観の変化があったからだそうです。

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「最初は、気候の温暖な所に住みたいと考え移住先を探していました。その候補地の一つとして奄美大島を訪れました。奄美大島も大変気に入ったのですが、せっかくだからもう少し足を伸ばしてみようと思い、「ついで」のつもりで加計呂麻島へ渡ってみました。そのとき、実際に移住している人の話を聞きたいと思って、現地で海のガイドをしている移住者の方と出会ったのが移住の決定打となりました。

その方は夏のオンシーズンにはガイド業でお金をかせぎ、オフシーズンには畑で野菜を作ったり海へ魚を釣りに行ったりという生活をされていました。お金はごくわずかしか使っていないのに、その暮らしはとても豊かであるように感じ、そうした暮らしができるのなら自分もこの島で暮らしたいと思うようになりました」

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実際に足を運び、島での暮らしについて島の人から直接聞けたのが大きかったそうです。そして、移住後に感じる島の魅力については、次のように語ります。

温暖な気候、美しい海、静けさ…と魅力は色々あるのですが、“島に住んでいる人達がとにかく魅力的である”というのが一番だと思います。皆、びっくりするぐらいに親切で優しいのです。島の人達の多くは経済的には決して裕福ではありませんが、お金に依存せずに生活しているので精神的にはとても余裕があるように感じます。そして、その余裕から生まれる他者への気づかいや相互扶助の精神が生活の根幹となっているところに、この島の本当の凄さがあると思います」

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自然の恵みだけでなく、それ以上に「人」が大事だと言えるのは素敵なこと。元々住んでいた島の人に対する敬意と、島への愛情がこもっています。だからこそ、余計にその魅力をよく深く伝えたいという気持ちが強くなり、ゲストハウス・プロジェクトへと突き動かされたそうです。

「日帰りで島を一周してみても、こうした地域の魅力はなかなか伝わらないと思います。けれど、集落に宿泊して島の暮らしをほんの少しでも体験してもらえたら、その「豊かさ」を感じてもらえるはずです。また(かつての自分がそうであったように)、その体験から、島に住みたいと考える人も現れるでしょう。そして、そういう島の豊かさに惹かれて集まった人達が次の世代になるのであれば、その豊かさは必ず継承されていくはずだと考えています。

私は、自分が住んでいるこの集落が本当に大好きなので、無くなってほしくないし、変わってほしくないのです。少なくともこの点に関しては、集落出身の方と同じ想いであると信じています。そのために少しでも役に立てるなら、それが私にできる最大限の恩返しだと思っています」

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移住は「地域との結婚」という発想から

そんな想いからプロジェクトを進める青木さんが考える移住は「地域との結婚」。そのため、Kamudyは“地域と移住者のお見合いセンター”としての運営を試みます。

過去6年間で加計呂麻島への移住者は、行政仲介だけでみても100組以上にのぼるとか。ただその一方で、地域に馴染めなかったりトラブルを起こして数年で島を離れてしまうケースも多発。そうした経験をした地域は、移住者に強い拒否感も残ってしまいます。小規模な集落にとっては人口増加の最後の手段を失うことになりかねず、かなり繊細な問題です。

島での体験プログラムやお試し移住の受け入れまで

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地域の人との交流を考えずに移住すると、ミスマッチが生まれやすい。そこで、青木さんは「島暮らし体験プログラム」と「お試し移住の受け入れ」の体制づくりも進めます。

観光スポットだけは味わえない体験として、集落の行事や共同作業に参加できる機会づくりを。イベントカレンダーを活用し、集落住人のお手伝いと引き換えに宿泊券を渡せるようなプログラムを組んでいきます。先ほどの「地域との結婚」の段階で言うところの、“交際期間”のような位置づけです。

そして、移住検討中の方にはフリーアコモデーション(滞在費の代わりに、仕事のお手伝い)を適用。仕事しながら集落作業にも参加するなかで、集落の方ともご近所付き合いが可能となります。そういった一定期間の島滞在が集落の個性を知り、島内の人間関係を築くきっかけに。そんな地域との“同棲”を推奨できる環境づくりをKamudyから広げていきます。

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クラウドファンディングを通じて加計呂麻島へ

気軽に泊まれて、移住を考え、挑戦できるゲストハウスKamudyは、現在クラウドファンディングに挑戦中です。内装のリノベーション費としてパトロンを募集。リターンとしては、島に行くきっかけとなる「宿泊券」や青木さんの仕事を生かした「肖像画」などもあります。

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プロジェクト公開から18時間という異例の早さで資金調達達成しましたが、まだ期間はありますので、加計呂麻島に興味ある方、島へのご縁をつむぎたい方は、こちらをどうぞご覧ください。

観光から関係へ、そして、短期移住から移住へ

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近年、香川県小豆島で唱われたコピーが「観光から関係へ」。とても素敵な言葉ですよね。ゲストハウスが持つのは、その観光客と地元民の関係性を深めていくための場としての役割。そこをきっかけに、地域に入り込み、段階を経ながら移住できるのは、両者にとっても安心安全な取り組みと言えます。

そう考えると、福岡県上毛町や糸島のようなトライアルワークステイの受け入れ地域が、年々増加している背景にも頷けます。「移住したい(願望)」と「移住しよう(決断)」の間を取りもつ短期移住の取り組みは今後もより広がることでしょう。

その時に、ただ滞在するための設備だけがあればいいのではなく、そこにどのように人が介在するかも併せて意識したいこと。ハード/ソフト両面のバランス感覚は大事です。

僕自身が、沖縄県の伊平屋島という離島出身なので、Kamudyが挑む課題には強いリアリティを感じます。だからこそ、この加計呂麻島で生まれたプロジェクトは、他地域の田舎・離島のひとつの刺激になり、模倣可能な事例となるのではないかと思います。

離島での小さな取り組みが可視化されるのは、ウェブの恩恵あってこそ。地域の動きがより盛んに、そしてウェブの波に乗ることは重要ですよね。それらの推進力を大いに持つのも若者なので、そもそも地域の担い手が若いという意味は大きいです。

もし今いる場所に違和感あるのなら、生きたい場所探すことは必要不可欠でしょう。その選択肢のひとつとして、加計呂麻島もいかがでしょうか。

大見謝将伍

大見謝 将伍

プランナー。 1988年生まれ。伊平屋島(沖縄)出身。東京-沖縄の2拠点で、カクテル - 場 − メディアづくりを軸とした、つたえる-つなぐ-まぜるための活動を「coqktail」でやってます。 「おきなわ移住計画」代表 -「水上家」管理人 - 「京都移住計画」広報、「焦点街」編集長など。自由研究テーマは、移住 - 民間伝承 - はたらき方 - 商店街です。

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