2015.5.22
「若い人たちが地域から離れている」、そう言われることがしばしばあります。地域の様々な人々が若い層へ向けて、土地の魅力を届けようとしていますが、若い人たちの関心をひくような情報発信とは少し距離があるようです。
年齢の近い人たちが相互に地域の魅力を探し、語り合う場。そんな場があれば、新たな切り口で地域の良い部分を見つけ、届け方を見つけることが出来るのではないでしょうか。
まさにそんなことを目的として6月21日に岐阜で開催される「第1回岐阜わかもの会議」では、「柳ケ瀬商店街」をテーマに全国各地から若者が集い、商店街について再考する場づくりが行われます。
今回行われる「第1回岐阜わかもの会議」は新たに生まれた動きというわけではありません。地域のあり方を探るべく、全国各地の若者が一挙に集い、ゲストスピーカーの話題提供や地域へのフィールドワークを経て、課題解決の方法を探る「若者会議」は近年、日本各地で行われています。
集まる若者も多種多様で、既に地域の魅力に気づき活動を行う人もいれば、友達に誘われて来たという人も。さまざまなバックグラウンドを持った若者の1つの分岐点として有益な場になっています。
東海地方でも、3月に名古屋を舞台にした「第3回名古屋わかもの会議」が開かれ、全国各地の多くの学生が参加しました。
今回の「第1回岐阜わかもの会議」の開催は、30歳以下の社会人も参加出来るそうです。今回の開催に合わせて、岐阜に全国から若者が集まることが期待されます。
今回の第1回岐阜わかもの会議の舞台となるのは、かつては名古屋よりも栄えたという岐阜の中心地「柳ケ瀬商店街」。
昭和の時代に賑わいを見せた柳ケ瀬商店街も、日本各地の商店街と同様に平成以後、郊外への大型ショッピングセンターの出店やそれに伴う交通機関の廃止などによって、衰退の一途を辿っていました。
しかし、近年では、月1回行われる「サンデービルヂングマーケット」や個性豊かなお店の出店など、柳ケ瀬ならではの動きも見られています。2009年には「がんばる商店街77」に選ばれるなど、全国からも一定の評価を受ける商店街です。
今回の「第1回岐阜わかもの会議」の運営を行うのは学生団体「IFU」。代表を務める丸山純平さんは、岐阜大学に通う22歳。
これまで学生団体「岐阜人」でも代表を務め、フリーペーパー「GIFT」を発行していた丸山さん。4月から1年間大学を休学し、岐阜駅前でフリースペース「HelloG」を運営するなど多様な活動を行っています。
丸山さんが岐阜に惹かれ、活動を行う理由はどこにあるのでしょうか。
丸山さん「岐阜の面白い人たちっておおらかな人が多いんですよ。
東京や海外といった都市から戻ってきた人や移住してきた人たちと出会って驚くのですが、彼らは「岐阜は落ち着くからいいよね」と話します。
落ち着いていて、自然と魅力の棲み分けができている。そんな土地柄と人に僕は惹かれたんです」
そんな彼が「第1回岐阜わかもの会議」を通して行いたいのは、選択肢の提供。
丸山さん「都市圏の学生と岐阜の学生では、選択肢の数が異なる。都市圏では学生団体も多くあり、その延長線上でそれぞれの興味に合わせた活動を行うことができますが、地方では難しいのが現状です。
僕は「岐阜人」と運良く出逢い、活動の術があることを知って、地域の魅力に触れることができましたが、地域の魅力に気づくことが出来ず、くすぶっている人も見受けます。
今回の「第1回岐阜わかもの会議」を通して、岐阜の若者が活動を行いやすい環境を作りたいですね」。
「第1回岐阜わかもの会議」は、Facebookページで参加者を募集しています。
参加対象は学生はもちろん、30歳以下の社会人も含まれます。80名の参加者の募集に対して、5月19日現在、40人ほどの参加者の応募があったそう。
柳ケ瀬商店街を切り口に岐阜、そして参加者それぞれが暮らす環境について再考する「第1回岐阜わかもの会議」に関心を持たれた方は、ぜひこちらのページをチェックしてみてください。
日程:
6月21日9:30~18:00
会場:
ハートフルスクエアG大講義室(JR岐阜駅から東へ徒歩1分)
参加費:
無料
対象:
中学生・高校生・大学生・大学院生、また30歳以下の社会人
プログラム:
09:00~09:30 受付(ハートフルスクエアG大講義室)
09:30~10:00 開会式
10:15~13:30 フィールドワーク(昼食込み)
13:30~14:30 分科会討論第1部
14:30~14:45 休憩
14:45~16:00 分科会討論第2部
16:00~16:15 プレゼン準備
16:15~17:15 各分科会マニフェスト発表
17:15~17:45 閉会式・記念写真撮影
テーマ:
「柳ケ瀬商店街をどう盛り上げる?」
分科会:
「防災」、「国際」、「交通」、「若者」、「親子」、「お土産」、「広報」、「シャッター」、「福祉」
コメント