2014.11.21
福井新聞社の記者の人たちが、「まちは自分たちでつくるもの」というメッセージを自分たちが動くことで読者の皆さんに伝えていこうと、まちづくりに乗り出すプロジェクト「まちづくりのはじめ方。 まちを変えよう。記者も動こう。」をスタートしました。
自分自身にはめていた記者の枠をいったん取っ払い、自らまちづくりの実践に乗り出すというのはどうだろう。それを紙面で報告する。「まちは自分たちでつくるもの」というメッセージを込めて―。(福井新聞連載「まちづくりのはじめ方。プロローグ」より抜粋)
記者も、記者である前に福井に住む人の1人。そんな記者の人たちがまちづくりに取り組む姿勢を示していくことは、人々にこれまでとは違った印象を与えそうです。
筆者はメディアの人間が持つ編集力や記者の目といったものが地域の課題解決に役立つのでは、と考えているので今回の取り組みはとても興味深く受け止めています。
記者の方々が取り組むのは「FUKUI FOOD CARAVAN」「常設の店づくりと事業会社の立ち上げ」の2つ。
「FUKUI FOOD CARAVAN」は、記者の人たちが見つけてきた美味しい食を、イベントを企画して人に食べてもらうことで福井の食を知ってもらおうというプロジェクト。
キャラバンの様子は素敵な映像と一緒に紹介されています。
福井新聞社は、福井駅前五商店街連合活性化協議会長の加藤幹夫さん、まちづくり福井タウンマネジャーの阿部俊二さん、飲食店経営の田邉豊さんと共同で出資して、福井木守り舎(ふくいきまもりしゃ)というリノベーション事業を行う株式会社を立ち上げました。
社名の「木守り」とは、翌年の実りを願って、実をすべて収穫せずに1つ、2つ残しておく風習のこと。福井木守り舎という新会社の取り組みが継続し、次世代に実り多いまちを残せるように、という想いが込められているんだそうです。
事業の第1弾としては、福井の食をテーマにした常設店をリノベーションによって福井市中心市街地につくるそうです。
行動に移していくこと。行動によってメッセージを伝えていくこと。
発信力を持つ地元のメディアがこうした姿勢を示してくことは、その地域の人にとって少なからず影響を与えるのではないでしょうか。
先述したように、記者の目で街を切り取っていくことは、これまでスルーされていたその土地の価値を再発見することにつながると思います。
こうした動きと、福井の鯖江市で始まった行政が運営するクラウドファンディングの動き。
民間主導のまちづくりは、福井でも動き始めています。
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