2014.6.10
今回はコミュニティを考える上で欠かせない防災と子どもに関するトピックです。
子ども支援専門の国際組織である公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと防災教育・啓発活動を専門とするNPO法人プラス・アーツが、協働で子どものための防災教育教材「とっさのひとこと」を開発、6月5日より無料ダウンロードを開始しました。
「とっさのひとこと」は、震災を体験した子どもと大人の声をもとにして制作されています。東日本大震災の教訓を盛り込んだ漫画で防災について学ぶことができる防災教育教材で、子どもたちがいざという時に主体的に行動できる力を身につけることを目的としています。
「とっさのひとこと」は、東日本大震災の被害を受けた岩手県と宮城県で震災を経験した子どもと大人50名へインタビューした結果をもとに作成されたそうです。
震災時や避難所生活における教訓を抽出し、漫画というかたちで緊急時の状況を描写。3コマ漫画で災害時の状況を再現し、3コマ目の空白の吹き出しに入るセリフを考えることによって、登場人物の置かれている状況や気持ちを理解し、主体的に行動することを学べるようになっています。
題材となった状況は、「災害への備え」「地震後、津波が起こったら」「被災生活の工夫」「避難所で心掛けること」「被災生活で大切なこと」という5つのテーマ。「非常持ち出し袋を準備しておく」「海や川から離れる」「身近な物で寒さをしのぐ」など、災害前、災害時、災害後の状況ごとに学ぶことができます。
これまで様々な学童や学校で、「とっさのひとこと」試作版を用いた防災学習が実施されました。内容に子どもや大人の体験を取り入れただけではなく、子どもたちが実際に使ってみたときの反応、声を取り入れて開発されたという点も、この教材の特徴の一つ。子ども向けに防災訓練をやろうと考えている方はぜひともチェックしてみてください。
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