2014.6.10
梅雨時期の東京にわずかばかり晴れ間が覗いた6月10日(火)、未来都市におけるコミュニティのあるべき姿を模索するイベント「Neighbors Next U26 Summit」が開催されました。会場となったのは三井不動産が手がける新たな事業を社外でクリエイトする場・コワーキングスペースの「Clipニホンバシ」。
「Neighbors Next U26 Summit」は、未来において都市に暮らすことになる若い世代を中心に、都市で多くの人々が暮らす「集合住宅」を軸に、未来の都市コミュニティのあるべき姿を模索する参加型のシンポジウム。参加者は都市や住まいにおけるコミュニティに関して問題意識を持つ26歳以下の学生と若手社会人の方々です。
発起人となったのは三井不動産レジデンシャルの川路武さん。
川路さん「東京23区内のマンション率は46%だと言われています。かつては存在していた、地縁が薄くなり、その課題を解決するために「コミュニティデザイン」が注目されるようになりました。
一方で、都市はいくつもの社会課題を抱えています。人口減少、少子化、高齢社会、激増する単身世帯、無縁社会、防災、上昇する空室率など。都市の課題と、都市におけるコミュニティの問題。これらを誰がデザインするのか。それを考えていかなくてはいけません。
私はコミュニティが解決できる問題は多いと考えています。少なくとも解決の緒がコミュニティにはあるはず。3.11が起き、人々の意識は変化しました。そこで今、改めて「ご近所づきあいどうしますか?」という問いを投げかけたいと思います。
今、この時点での若者が大人になったときどう暮らすのか。地縁、ご近所付き合いをどうしていくか。新設した分譲マンションでは、一挙にまとめて人が入居します。さながら学校の入学式です。この状態で勝手に仲良くなってください、というのはハードルが高い。そこで、三井不動産では交流するための住人のためのコミュニケーションツール「9つのトビラ」を提供しています。 」
発起人である川路さんからのプレゼンが終了すると、次は3名の呼びかけ人の方々のプレゼン。立教大学 経済学研究科経済学専攻 研究生の猪股有佐さんは、お風呂と音楽という視点からコミュニティについて話をされていました。
猪俣さん「私は立教大学の経済学研究科で研究生をしています。私は学生の頃にユタスという銭湯を運営する会社を立ち上げました。銭湯の運営をする一方で、「風呂ロック」という音楽イベントを開催していました。
このイベントはただ衰退する銭湯を救いたいだけではなく、ゴールはまちづくり。音楽を実際に聞いてもらって、同じ好みの人とつながってもらいたいという想いでやっていました。
吉祥寺はお神輿で有名な街なのですが、神輿は街の人しかかつぐことはできませんでした。風呂ロックに来ていた若者たちがハーモニカ横丁の人たちと仲良くなって神輿をかつぐようになったのです。風呂ロックを通じて人と街が変わった例だと思います。
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全国で約1450万人の人がマンションに暮らしているといいます。首都圏のマンションに暮らし、同じマンションに暮らしている人のうち顔と名前を知っている人の平均は5.78人(三井不動産の調査)だそうです。
この調査をしたときに、「有事の際に、何人くらい顔と名前が一致している人がいると良いと思う?」という調査もしました。すると、この回答は25人。まだまだ実際の数字とは離れています。
「コミュニティ」人によって捉え方が違うもの。どうやって都市の住宅においてコミュニティを作り出していくのか、みなさんと考えていきたいと思います。」
続いて、マチノコト的には連日の登場となった荒さん。
マチノコト » 「ネイバーフッドデザインの現在地を考える」 – マチノコトオープンゼミ第1回 HITOTOWA INC.代表 荒昌史さん
荒さん「ネイバーフットデザインと呼ばれるマンションコミュニティづくりや地域のコミュニティづくりを行っています。コミュニティのある住まい、信頼ベースのつながりを生み出す仕事です。
コミュニティを生み出そうというときに気をつけなくてはならないのが、現在の都市の人間関係は濃い人間関係を避けてきたために生じています。私がやっているのは、コミュニティ自体が濃くなり過ぎないように調整する仕事でもあるんです。無目的に、とにかく人と人をつながることがいいわけではありません。ちょうどいい塩梅を作る仕事だとも言えますね。
たとえば、シニアや子育て中の人にとっては移動がネックになります。すると、移動が自由にできないため会いたい人に会えず、ストレスになる。これを解決するために、近所に会って話しができる人が必要なんです。
阪神淡路大震災の際には、約65%が近所の人に助けてもらっていたそうです。東北の震災においても、被災してから避難生活の時間が長いため、そこにいる場の人たちで助け合う必要がありました。有事の際に備えることを考えても、ご近所付き合いは重要なことなのです。
そのための活動が「Community Crossing Japan」です。自分を助ける自助、国や行政などから助けてもらう公助、そして近所の人たちで助け合う共助を海だすための活動です。都市における社会課題の解決を念頭におくと、集合住宅に対してアプローチし、コミュニティを作り出していくことが重要なのです。」
最後にプレゼンを行ったのは株式会社ひつじインキュベーションスクエア代表取締役の北川大祐さん。
北川さん「シェア住居を紹介するメディア「ひつじ不動産」を運営しています。これまでに2万人ほどの方がひつじ不動産経由でシェア住居に住むようになりました。「ひつじ不動産」で大事にしていることは、どうしてもシェアしたい人ではなく、普通の人でも当たり前に住めるようなシェア住居の提供を目指して、供給サイドにはたらきかけていくこと。
シェア住居が拡大する背景となった理由は色々なことが語られていますが、一番の理由は良い物件が増えることなんです。シェア住居としても住み心地の良い物件が多くなると住み始める人も伸びる。ある程度物件が増え、質が下がってくると住む人数も踊り場になります。そして、家の品質の平均値を上げていくとまた伸びる。住みやすくするためには技術や知識が必要なので、啓蒙的な活動もしているんです。
シェア住居は地縁に近い縁を作り出す住宅です。私はコミュニティという言葉はしっくりきていなくて、好んで用いたりはしていません。こうした捉えどころのない言葉は、自分にとってどういうように見えているか、どう認識しているのかということが重要なので。
今のところ、シェア住宅は単身者が住んでいます。ところが、単身世帯っていうのは都市で嫌われている存在。それはどこにいってもよそ者であり続けるから。シェア住居は単身世帯と都市が自然に共生していくための装置になりうると思っています。ワンルームアパートメントを地域と結びつけることは、バラバラの人たちが住んでいる場所なため、地域とつなげるのは困難。それがシェア住居であればつなげやすくなります。
シェア住居はテナントミックスという視点が重要で、都市のテナントミックスという視点もありなのではと最近は考えています。シェア住居は都市に田舎を作り出す行為のようなもの。あえて今日は整理せず、広げたまま終わろうと思います。」
呼びかけ人の方々からのプレゼンが終了した後、参加者の方々は各グループで都市と地域、コミュニティのことなどについてディスカッション。
コミュニティに関心のある人達が集まっただけあって、場は盛り上がり、色々な議論が交わされていました。この後は、川路さんから締めの言葉があって、イベントは懇親会へ。
このテーマについてはすぐに「これが正解」というものが見つかるものではありません。こうした継続的な議論や話し合いを重ねていくことが未来の都市におけるコミュニティを作っていくことにつながっていくのだと思います。
マチノコトでも、このテーマは追いかけていきたいと思います。
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